「学術誌・学会誌・紀要・商業誌・論文誌・論文」意味と違い
「学術誌・学会誌・紀要・商業誌・論文誌・論文」の意味についてまとめています。それぞれの特徴やどのような違いがあるかを説明しています。
それぞれの意味について
学術誌(学術雑誌)とは、研究者の研究をまとめた論文が掲載された刊行物です。まずはそれぞれについてご説明します。
学術誌(学術雑誌)とは
学術誌(学術雑誌)は、研究者の研究成果をまとめた論文が掲載された刊行物です。基本的に論文は投稿規程に基づいた形で投稿され、表題、著者名、所属機関を明記しなければなりません。
学術誌は主に学術団体や大学等が発刊し、主に日本の大学図書館で見ることができます。非売品の場合が多く部数も少ないため、一般の書店等に流通することはまずありません。
学会誌(学会雑誌)とは
学会誌(学会雑誌)とは、学会等が発行する、研究論文が掲載された刊行物のことです。学会に関するイベント等の情報も載り、基本的に会員にしか配布されませんが、最近はWEBで公開され会員以外の方でも閲覧できる雑誌が増えています。投稿された論文は専門家による査読・審査が行われ、その研究が学会誌に掲載できる水準であると認定されれば掲載されます。しかし修正を指摘され掲載までに何年もかかる場合もあります。
紀要とは
紀要とは、日本の大学や研究機関などが出している、大学教員や研究員の研究内容が書かれた論文が掲載された定期刊行物です。査読を行わないため、論文を投稿してから短い期間で掲載される場合が多いです。
商業誌とは
商業誌は、学術誌のなかでも日本の出版社が発行するものを指します。主に営利目的で作られるため、一般の読者向けに目を奪うタイトルや興味を惹く内容等になっており、購読料は比較的高く設定されています。
論文誌とは
論文誌とは、研究者の研究活動が書かれた論文を発表することを目的とした論集で、学会等が発行しています。学会誌は基本的に会員への情報提供という主旨で作られていますが、論文誌は研究者の研究成果報告の場としての意味合いが強いです。
論文とは
論文とは、学問上の問題について主張や証明を行う文章のことです。問題解決のためのアプローチとその有効性などについて記述されています。研究活動の成果についての論文のほかに、一定の分野の問題点や解決・未解決の点等を明らかにする調査論文などもあります。
それぞれの違いについて
日本の学術誌(学術雑誌)には「学会誌(学会雑誌)・紀要・商業誌・論文誌」等の種類があります。そして論文は、これらの出版物に載っている、研究結果などの分野をまとめた文章です。
学会誌は、商業誌とは発行者が違い、紀要とは文書のチェック体制が違い、論文誌とは目的が違っており、その他の出版物と比べ大きく違います。
一口に学術誌といっても、学会誌(学会雑誌)・紀要・商業誌・論文誌などよく似たものがありますので、内容やページ数等それぞれの違いを知り、誤って使わないよう気をつけましょう。