学会のSNS活用【X(旧Twitter) / Facebook / YouTube】
教育や宣伝に活用されるSNS。近年では学会でも積極的に利用されています。
公式のYouTubeやX(旧Twitter)を利用し、会員や他団体への周知活動を成功させることもしばしば。
しかし、SNSの開設方法や適切な使い方がわからない方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、学会のSNS運用方法についてわかりやすく解説いたします!
学会はSNSを活用すべき?
学会のSNS利用のメリット
学会がSNSを使うメリットは主に3つあります。
①会員の結束を高める
SNSを通じて会員同士のコミュニケーションのプラットフォームを作ることで、会員の結束を高める効果が期待されます。学会のオンライン開催により中々顔を合わせる機会が減る中で、会員同士の横の繋がりを構築できるでしょう。
②学会の認知度向上
学会外の研究者や企業に向けて学会に関連する情報を発信することで、学会の認知度向上に繋がります。これにより、新規入会者数の増加や企業の協賛を得られる可能性が高まります。
③一般への広報
学会の研究内容や成果物を一般へ周知するために使われることもあります。具体的には、医師による病気についての啓蒙活動や臨床に関連する情報を発信するケースが該当します。
また、若者・子供に向けて学術分野に関連する敎育的内容を発信するケースもあります。
学会はどのSNSを使うべき?
前提として、学会がSNSを使用する目的に応じて使用するツールも異なります。
SNSにはそれぞれ特徴があります。例えば、X(旧Twitter)は学会への外への周知に強いが閉じたプラットフォームは作りにくく、Facebookは会員同士の繋がりは強化できるものの、対外的な周知にはあまり向きません。
SNSを利用する場合は、目的に合わせて正しいSNSを選択することが重要です。
アカウントの開設
アカウント作成の手続きには、基本的なステップがあります。まずは、利用したいプラットフォームの公式サイトにアクセスし、「アカウント作成」または「サインアップ」ボタンをクリックします。次に、必要な情報(名前、メールアドレスまたは電話番号、生年月日)を入力し、ユーザー名を選びます。名前は公開されま学会名団体名や学会名など専門性を反映したものを選ぶと良いでしょう。
安全のため、強力なパスワードを設定し、利用規約に同意した後、その後、メールやSMSで送信される確認コードを使用してアカウントを確認します。最後にプロフィール写真や自己紹介文を入力してアカウントの設定を完了させます。プロフィール写真には、関連するロゴやアイコンを使うと一目で識別しやすくなります。
アカウントを作成した後、ログインして情報の発信を開始しましょう。その際、会員にアカウントの存在を案内することも大切です。メール通知や既存の通信手段を利用し、情報の共有と会員の参加を促すことで、組織の活性化にもつながります。
学会の各種SNSごとの活用方法
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は対外的な情報周知に向いています。
大会の告知や当日の様子を発信する、ハッシュタグ機能を利用して大会を盛り上げるなど活用法も様々。ただし、研究内容を一般に公開することは禁止されている場合もあるため、大会の情報を発信する際には注意が必要です。
ただし、Xによる発信が研究内容の漏出に繋がってはいけません。スライドや発表者の撮影・投稿を許可するのか否か等、Xの利用に関する規定やポリシー、ガイドラインを制作した上で、学会入会者で公開する内容については学会も参加者も発信しないよう注意喚起しましょう。
Facebookでは学会会員への情報の周知や、グループ機能を利用したコミュニティ作りが魅力です。Facebook利用者の年齢層は他のSNSと比べて高いため、年齢層が高めの学会会員が多い場合はアカウントをフォローしやすいと考えられます。
グループ機能では、LINEグループのようにメンバーを限定する閉じたコミュニティを作れます。日々の情報共有から自身の研究発信など、コミュニティを利用して研究に役立てることもできるでしょう。
また、zoomやVimeoとの連携によりFacebook内で会議や懇親会を行うことも可能です。
YouTube
YouTubeのメリットは、情報を伝えやすい点です。X(旧Twitter)やFacebookと異なり映像で情報を発信できるため、学会の活動や魅力をダイレクトに伝えられます。
動画の内容には学会のPV(プロモーションビデオ)や一般講演の公開などが考えられます。その他、学会会員へのインタビュー動画を作成し、新規会員の獲得を狙うこともできます。
ただし、学会がYouTubeを利用する際は注意が必要です。YouTubeは有料コンテンツのアップロードを禁止しているため、参加費を徴収するイベント参加者限定の動画などのアップロードは規約違反になる恐れがあります。発信する動画は、無料で閲覧可能なものにしましょう。
LinkedIn(リンクトイン)は世界最大級のビジネス特化型SNSです。実名・顔出しの登録が原則であり、職業や職歴も個人情報として公開されています。
採用活動にも利用されており、米国では転職活動の際に名刺代わりに使用することも多いそうです。
近年では、研究者のLinkedIn利用例も増加しています。LinkedInを利用することでFacebookやX(旧Twitter)よりも自身の経歴や職業、研究内容を分かりやすく発信できるからです。
特に海外で働く研究者の利用が多いため、国際規模の学会はLinkedInから情報発信をすると効果的でしょう。
学会のSNS活用の成功事例
日本循環器学会(X(旧Twitter))
日本循環器学会は2019年に開催された第83回 日本循環器学会学術集会にて、研究発表の内容や当日の様子、発表者のインタビューなどをX(旧Twitter)上で投稿しました。さらにはハッシュタグ「#19JCS」をつけて参加者に情報発信を促し、会員全体を巻き込んでSNS上で情報を発信されています。
これにより、アカウントのフォロワー数は大会期間中に2000人も増加。以降も毎年X(旧Twitter)での情報発信に力を入れており、大会以外にもセミナーや企業との協賛活動など、様々な情報を発信しています。
学会全体でX(旧Twitter)広報に力を入れており、まさに学会SNSの成功事例と言えるでしょう。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(X(旧Twitter)・YouTube)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会はX(旧Twitter)とYouTubeを利用した広報活動を行っています。耳鼻咽喉科・頭頸部外科についての正しい情報を発信し適切な専門医への診療を促すことを目的に、一般への情報発信に力を入れています。
そのフォロワー数の伸びは急激なものでした。「コロナ禍の花粉症対策」動画の配信やクリニックに宣伝ポスターを設置することで、2ヶ月でフォロワー4000人突破という快挙を成し遂げています。
YouTube上では疾病の解説動画を投稿しており、再生数が1万回を超える動画も複数あります。
2022年10月現在は16,000人もの人がX(旧Twitter)アカウントをフォローしており、学会Twitterの中でフォロワーランキング1位を獲得しています。
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