学術大会の趣意書とは?テンプレートも公開
学術大会の開催には、企業や団体からの協賛が欠かせません。そのために必要となるのが、「趣意書」となります。協賛の内容は企業展示、広告掲載、セミナー共催、寄附などさまざま。
今回は「学術大会の趣意書」について取り上げます。
趣意書とは?
趣意書は、団体や会社の設立・寄付金の協力依頼・学会の開催といった場合に、それらの趣旨に賛同してもらうために作成する文書です。特に寄付を募る場合や団体の設立時には、目的や考え方に共感してもらえなければ多くの支援は受けられないため趣意書によって協力者に確認・賛同してもらうということが求められます。
同じ読み方で「主意書」がありますが、これは「質問主意書」の略で、質問内容を分かりやすくまとめたものとなります。それに対して「趣意書」とは、学会の開催に際し支援をお願いするために、趣旨を書き記したものになります。より多くの協力者に支援を受けるために、大会の目的や考えを趣意書によって協力者へ発信し、賛同してもらうことが必要となります。
趣意書の書き方
それでは協賛を得るためには、趣意書にどのような内容を記載すべきなのでしょうか。
もちろん、まずは「ご協力のお願い」を記載することが必要です。学会そのものの目的や、開催する学術大会のテーマ、そして協賛の依頼などを記載します。
次に日時や大まかなプログラムなど「開催概要」も記載していきます。ここではおおよその大会参加人数、あるいは前回大会の参加人数を記しておくと企業は判断がしやすくなりますので、必ず記載しましょう。
そして「実行委員会組織」を記載し、バナー広告、抄録への広告掲載、ランチョンセミナーや企業展示などの「募集要項」を記載していきます。
最後に、申込書も忘れずにつけましょう。
なお、趣意書は大会ホームページに掲載しダウンロードしてもらう形ももちろん良いですが、賛助会員に配布するために表紙をつけた冊子のような体裁のものも用意してご案内することをお勧めします。
趣意書のテンプレート
前項では趣意書の書き方について触れましたが、ここではもう少し具体的に何を記載していくべきかをご紹介したいと思います。
(1)表紙
趣意書と銘打ち、大会(セミナー)名、テーマ、大会長名、会期、会場を記載します。
また、学会のロゴや募集期間の延長なども鑑み、版管理、すなわち第○版などの情報も、わかりやすい位置に掲載しておくとよいでしょう。
(2)ご協力のお願い
一般的に宛名は「関係各位」とします。個別で依頼する場合、ゴールドスポンサー向けのものなどはそれぞれの名称に変更してもよいでしょう。
内容については、季節の挨拶に始まり、学会組織の紹介、そして開催する学術大会のテーマ、そのテーマに決めた経緯などを記し、協賛の依頼で結びます。
そして最後に署名をつけます。大会の判の準備があれば、それを押印するとよいでしょう。
(3)大会の開催概要
下記のように、ポスター作成時に掲載するような内容を記載します。
1.学会総会名称
2.会期
3.会場
4.主催
5.運営委員
6.大会会長
7.大会テーマ
8.学術大会ホームページ
9.参加人数
10.プログラム概要
11.事務局(事務局担当者の名前・事務局の住所・電話番号・FAX番号など)
12.運営事務局
10のプログラム概要においては、会長講演、受賞講演、特別講演、教育講演、シンポジウム、ランチョンセミナー、企業展示、書籍展示、市民公開講座、口演、示説(おおよその演題数もわかれば演題数も記載)などを記載します。
以上のような内容を記載するとよいでしょう。
(4)実行委員会組織
大会長をはじめ、準備委員長、そのほか開催にあたっての委員会等を記載します。
(5)募集要項
募集要項は、募集する項目ごとに記載していきます。
募集の項目分けは、「寄付金」「講演要旨集広告」「学会ホームページのバナー広告」「共催セミナー」「企業展示募集」「ドリンク等提供」のような形になります。
そしてそれぞれの内容には「申込方法」「振り込み先」「(寄付したことの)情報公開の同意」などを記載し、広告などではそのサイズや金額、また要旨集の広告であれば発行部数などを記載します。ランチョンセミナーや企業展示では、日時やブースの大きさの記載、ドリンクコーナーでは冷蔵庫など使用できる機器などの記載も行います。
(6)申込書
最後に各募集要項にそった申込書を用意します。例えば広告の申込書ではサイズ等をチェックボックスにするなど、間違いを軽減するような作りにします。
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いかがでしたでしょうか。今回は学術大会の趣意書についてご紹介いたしました。趣意書がしっかりした内容となっており、募集項目が多ければ、各企業の担当者も社内稟議を通しやすくなるのではないでしょうか。
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