学術論文の効率的な読み方とは?

最新の情報を把握したり、自身の研究との比較をしたり、自身の研究に活かせそうなものを知るために、論文を読むことは欠かせません。
しかし学術論文を読むことはなかなか骨の折れる作業となります。
効率的な論文の読み方について考えていきます。

読む目的を定める

読み方ということであれば、さまざまなテクニックを浮かべる方も多いのではないでしょうか。もちろんテクニックも重要ですので、後述しますが、どのように見るか、何を見るか、という手法論よりも、なぜ人の研究を覗くのかという問いが最も重要です。自身の研究と比較して、参考になり活かせそうなスキルや知識や実験結果、研究の類似性や違いを見つけ出し、次への課題を明確にしていく、それが論文を読む目的ではないでしょうか。特に英語論文では、英語を読むことに集中してしまいがちですが、細かく、じっくりと読んでいくのではなく、目的を忘れずに読み進め、こんなことを書いていた論文があった、と漠然と思い出せるような状態にすることが重要です。プログラミングの世界でも、このようなことを実現していたものがある、と知っていれば、課題に直面した時、その問題解決手法にたどり着き、課題を解決することができます。

ポイントはどこか見極める

論文を読むにあたり、これが正しいといったやり方はありません。しかし、限られた時間で効率よく読むには、重要でない部分を読み飛ばすことが必要となります。では、論文の中で読むべき箇所はどこでしょうか。もちろん、まずはタイトルです。ここには論文全体の掲載内容が1行に集約されています。そして、キーワード、アブストラクトとなります。アブストラクトには、目的や結論が記載されています。そこで気になる内容があれば、ページをめくり、データの集約である図・写真・表を確認します。その分野を研究してきたのであれば、図や写真、表をみれば自分に関係するものか、見えてくることでしょう。

読み進めのテクニック

論文を読む上で重要なことの1つが、メモをとることです。疑問や思いつき、コメントを直接メモしておくことで、次に読み返す際の手助けとなり、また新たな検索もしやすくなります。さらに、要約をメモすることで新たな発見にも繋がります。

電子ジャーナルも当たり前となっている昨今、紙媒体の雑誌を読むべきなのか、電子ジャーナルを読めばいいのか、という問題もあります。どちらにもそれぞれの良し悪しがあります。キーワードで検索するのであれば、オンラインが良いでしょう。しかし学会誌であれば、その学会の、つまりその分野における知識が集約されていますので、目次をみるだけで、検索しようとは考えていなかった新たな気づきを得ることができる場合があります。読み返しを考えるのであれば、直接メモが書き込めるのは紙媒体です。一方で、わからないことリストを作成するのであれば、PDFの閲覧のついでにコピーアンドペーストでエクセルにまとめていくのが便利です。時と場合によって、紙媒体と電子媒体を上手く使い分けましょう。

最初はひとつの論文を読むだけでも時間がかかり、内容の理解も大変だと感じるかもしれません。しかし、数をこなしコツをつかめれば、効率的な読み方を通じて理解を深め、新たなヒントを見いだせるようになってきます。効率よく論文を読み、自身の研究をますます発展させましょう。

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