抄録の書き方・規定・例などをご紹介

学会発表や論文投稿を行う際に提出を求められるのが「抄録」です。短いながらも、書き方には一定の形式があります。ルールや構成など、どのように書けばよいのか基本的な内容について紹介します。

抄録とは(利用シーン紹介)

抄録とは学会大会・シンポジウムで発表する際や、論文を投稿する際に提出を求められる文章で、研究内容や結果を短くまとめたものです。

学会参加者や読者が抄録を読むのは研究テーマや論文の発表内容、そして結果を把握するためなので、客観的に具体的な事実やデータを分かりやすくまとめる事が重要となります。

規定・書き方・例について

抄録の書き方について、基礎的なポイントを以下の流れで記載します。

抄録の書式や項目の構成について

抄録は、一般的に研究の背景、目的、方法、結果、考察、結語の項目から構成されています。書式には、研究や発表内容の背景を1段組、方法以下を2段組で掲載するのが一般的です。

背景:論文を執筆するに至った経緯・理由・意義など
目的:研究内容により明らかにする事柄(研究テーマ)
方法:目的を達成するための手順
結果:事実や数値など具体的客観的な指標
考察:結果から導き出される結論
結語:まとめに該当し、全体の要約

以上がそれぞれの項目の概要例となります。各項目の記載指針が学会ごとに明示されている事もありますので、その際はその方法に従いましょう。

抄録の文字数制限・カウントについて

抄録は文字数が規定されていることが大半です。特に指定がなければ、パソコンのワープロソフトのカウント機能を使った文字数管理が良いでしょう。

規定の文字数をオーバーしている文章は、抄録集を印刷する場合などに文字が規定のスペースに収まらず、問題になる場合があります。

そのためタイトルや著者名、本文などを含めて規定の文字数に収まっているかよく確認するようにしましょう。

抄録の引用について

ほかの文献から引用して書く場合は、引用箇所を「」で囲みます。引用した文献は「参考文献」として記載し「著者・文献のタイトル」「発表年」「記載ページ」などの情報を記しましょう。

例)創文太郎, 抄録にはどのような書き方や規定がある?(2017), 出版社, P12-13

抄録の記号使用について

「α」「β」などの特殊記号は、学会や論文の投稿先によって入力方法が規定されています。一般には、例えば「γ」なら「&gamma;」と入力し「下付き文字」は、下に付ける文字の前に<SUB>、後に</SUB>を入力します。

例)「CO2」→「CO<SUB>2</SUB>」=「CO2

抄録の「ですます」「体言止め」ルールについて

抄録を含めて論文を書く際は、基本的に「ですます調」ではなく「である調」を用います。また、タイトルを除いて「体言止め」の使用も避けましょう。

抄録の著者・共著者といった名前の順番について

著者が複数いる場合は、まず研究を主導した人が一番手(筆頭著者)となり、その補佐役的な人が二番手と続きます。最後(最終著者)に指導教官など研究の責任者もしくは研究の監督者にあたる人を記載します。

抄録の結語の書き方について

「結語」は、研究の結果を考察して得られた結論を簡潔に記述します。研究の総括にあたり、短いながらも明瞭な文章で結果について記載しましょう。

抄録の謝辞について

研究に助言や援助をしてくれた方について記したい場合は、最後に「謝辞」の欄を設けて記載しましょう。また、研究費などの援助を受けた場合は、謝辞への記載により一層配慮が必要な場合もあります。

以上のように、抄録の書き方には一定の形式があります。

多くの場合は学会や論文の投稿先から指定があるため、調べてから作成することをお勧めいたします。

抄録のテンプレート(雛形)活用

大多数の学術大会や論文の投稿先はデータ形式で抄録の「テンプレート」を提供しており、書式や形式を詳細に規定しています。

要項等をよく確認し、必要な場合はダウンロードして利用しましょう。

最近は「抄録集」がインターネットで公開されることも多くなり、研究の成果が知られる機会も増えています。抄録の重要性も増しているため、ポイントを押さえて作成しましょう。

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